「そうだよね」という共感で運動をつくろう

「そうだよね」という共感で運動をつくろう

コミュニティ・オーガナイジングは、20世紀(1900年代)初頭にアメリカでの実践から生まれたものです。これを体系化したり本に書いたりまとめている団体は複数あり、コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン(COJ)はそのひとつです。最近では、全労連が「ゆにきゃん」としてコミュニティ・オーガナイジングの手法を労働組合に取り入れる取り組みを進めていて、少しずつ「コミュニティ・オーガナイジング」はよく聞く言葉になってきました。

コミュニティ・オーガナイジングとは

マーシャル・ガンツという方によって体系化された市民の力で社会を変えていくための手法です。教職員組合運動でよく使う「戦術」に、相手意識や聞いた人が行動しようと思うような「私たちこそ、いま動き出そう」と共感できる対話を盛り込むことが、運動を強くたくましくする「戦略」になる…など教職員組合運動を進める上でのヒントがたくさんあります。詳しい説明はここでは割愛しますが、教職員組合運動をみんなで盛り上げていくために学ぶべき視点があります。

◆運動の受け取り手と発信する自分自身が共有する思い(価値観や経験)を、私たちのストーリーとして語ることで一体感を作り出す。
◆「今しなければ社会は変わらない、いつするのか」とアクションを促し共に行動する仲間を増やしていく。

もともと教職員組合運動は、先人の知恵とか口伝え(口承)文化で「あの人なんかすごいけど【あの人】だから」みたいなところがありました。そんな「なんとなく」を理論化・体系化したのが、コミュニティ・オーガナイジングの手法と言えるでしょう。

「学校のリアル見える化プロジェクト」では…

具体的として、5月から6月にかけて取り組んだ「学校のリアル見える化プロジェクト」にあてはまて考えてみます。

最終的にみんなが自分の声でパブコメを送れるようにすることを目標に、学習素材の動画を作ったり、カードやメッセージボードを集約して発信する取り組みを進めました。

学習素材やカードの声を発信する取り組みは、受け取るみなさんの「あぁ、こういうふうに自分の考えをまとめればいいんだ」という気付きになります。さらに、全道の(今回の場合は全国で)同じように学び声を上げようとしている人たちがいるということを知ることができれば、次のアクションを起こすきっかけにつながります。

これは結果論ではありますが…。Youtubeチャンネルを作って、全道の道教組の仲間が分会や支部・単組で学習会をして15分番組を見て考え語り合えるようにしました。そうすると、全国でたくさんの教職員組合のみなさんにも見ていただけて、「ともにがんばりましょう」という言葉がただのスローガンではなく、現実のものとなりました。

教職員組合にとって、先生方が「よぉし、私もちょっとやってみるよ」と思ってくれることはなによりの財産です。

今回のメッセージカードとパブコメの取り組みの中でこんな言葉が生まれました。

政治にアクションをするというのは、実は選挙で投票するだけじゃない。パブコメでもできる。自分が日々の学校で思っていることをパブコメに書いて送ることだって、政治に参加するひとつの方法。

こんな感じのコメントだったと思います。「なるほど」と思いました。

SNSとコミュニティ・オーガナイジングで教職員組合運動を盛り上げたい

「SNS」も「コミュニティ・オーガナイジング」もカタカナです。世代によっては理解されにくいところがあります。さらに、コミュニティ・オーガナイジングの手法には特有の専門用語が出てくるため、その理解はなお難解になってしまうのかもしれません。

ないとうが心がけているのは、できるだけ「ひらがな」で話すこと。専門用語をひらたい言葉で話すことで、元来の教職員組合運動と共通する部分があると見せることがあります。教職員組合の言葉が難しいのと同じです。

そんなふうにして、「学校のリアル見える化プロジェクト」のように、「みんなでやろう!盛り上がってんじゃん!」という教職員組合運動がたくさん広まったら、教職員組合って今よりもっと魅力的に見えてくるんじゃないかと思っています。

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